この言葉はひらがなで書く?漢字で書く?ライティングで迷ったらコレ!

Webサイトに掲載する文章を作成するときやメールを打つとき、この言葉は漢字のほうがいいのか、またはひらがなのほうがいいのか?正しい送り仮名は?…など迷うことがよくありました。
この記事ではそんなお悩みを解決してくれた1冊の本をご紹介します。
何かを調べるのは完全にGoogle検索派の方にも重宝する1冊です!

記者ハンドブック(共同通信社)

2024年4月現在、第14版が発行されている「記者ハンドブック」
まずは紹介文を引用させていただきます。

『正しい日本語で伝わる文章を』
漢字と平仮名どちらを使うのか、送り仮名はどう付けるのか、同音異義語の使い分けは?・・・。
用例が豊富な用字用語集と読みから引ける漢字表。外来語の正しい使い方も明記。
一般企業の企画・広報担当者からWEBライターまで、文章を書くすべての人にお薦めする日本語用字用語集の決定版です。

引用:https://www.kyodo.co.jp/books/isbn/978-4-7641-0733-5/

ご紹介の通り、Webライティングに大変助かっています。

この本、初版はなんと1956年11月。
今から70年近く前に発行されたそれはそれは歴史ある書籍です。

Amazonで購入することもできます。
https://www.amazon.co.jp/dp/4764107333

それでは具体的にどんなことが掲載されているのか一部をご紹介します。

「記者ハンドブック」の一例

例えば「とき」

「とき」と言えば「時」ですが○○の場合にはひらがながよい、という例が掲載されています。

時刻を示す場合は「時」
例:売り時、時が解決する、時の人

~の場合は「とき」
例:行けないときは連絡する、帰ってきたときは、事故が起こったとき

こんな感じです。

ほかにもいくつかみてみましょう。

「いう」

述べる場合は「言う」
例:あえて言えば、言うまでもなく、はっきり言って

「言う」の実質的な意味が薄れた場合、伝聞は「いう」
例:あっという間に、どちらかといえば、~といわれている

「ください」

「下さい」
例:お手紙を下さい、猶予を下さい

補助動詞として使う場合は「ください」
例:ご注意ください、ご了承ください

「うかがう」

そっとのぞく、時機の到来を待つ場合、「うかがう」
例:顔色をうかがう、様子をうかがう

訪ねる、聞く場合、「伺う」
例:お宅に伺う、話を伺う

こんな感じで、例文とともに示してくれるため判断がつきやすいです。

使い分けに迷うときは平仮名書き

といった補足が記載されていることもあります。

Googleで検索をすることもありますが、基本的なルール本が手元にあると文章を作成する際に表記の揺れがおきにくく、とても重宝しています。
共同通信社から出ているというのも信頼できますね。

基本は「常用漢字表」

基本的には「常用漢字表」に沿ってルール化されているようです。

そのため、普段からよく見る漢字であっても「常用漢字表」に載っていない漢字はひらがなやカタカナが推奨、あるいは別の漢字に置き換えることが推奨されているケースもあります。

例)
饅頭→まんじゅう
焼売→シューマイ
高嶺の花→高根の花

「嶺」が常用漢字表にない漢字のため推奨されておらず、「根」が推奨されていますが、「高根の花」なんて書かれると、間違った漢字を使っているようにすら感じてしまいます。(もちろん「高根」は間違いではありません。)

饅頭や焼売などの漢字も比較的日ごろからよく見る字面なので、そのまま漢字で使っても違和感がないように思えるものは、これに倣わず漢字で表記することもあります。

このあたりの判断は個人に委ねられますのであくまでも参考です。
最終的な判断は、状況あるいは前後の文章によって調整します。
例えば漢字ばかりが続いてしまい、あたかも中国語のような印象を受けるキャッチコピーになってしまったときは、どこかの文字をあえてひらがなやカタカナで調整することもよくあります。(中国語が悪いのではなく、日本語に見えないことがデメリットと判断するときなど)

送り仮名も参考になる

送り仮名の例もたくさん掲載されていますので、紛らわしい送り仮名で迷ったときにとても助かります。

例)
養う、患う、慌ただしい

送り仮名をつけない例)
話、係、志

最後の音節を送る例)
辺り、斜め、独り

数字の表記

これはなかなか面白いです。

1泊旅行、1人当たり、3者会談、4畳半、ギョーザ1人前

軽く一杯、一人旅(2人旅は洋数字)、二日酔い、第三セクター

それ以外にも、

紛らわしい会社名
例)キユーピー(キューピーは誤り)

商標登録の言い換え例
例)アロンアルフア→瞬間接着剤

その他「皇室用語」(皇室のことを文章にするときの表現方法)、「日時の書き方」、「誤りやすい語句」……と様々な用例が紹介されていて、必要のない項目でも見ていて面白いです。

まとめ

この記事では共同通信社から出版されている「記者ハンドブック」をご紹介しました。

Webツールでも文章を校正してくれるサービスもあるので、使い分けてみてはいかがでしょうか?

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