買い物をするお客さんの心理としては、どうしても「送料」は損していると感じてしまいます。
- お店に出向けば支払う必要のないもの
- 他のお店では送料無料のところもある
- たくさん買えば送料無料になる……
など思いは様々ですが、「あと○○円で送料無料」なんていうメッセージが表示されると、買う予定のなかった商品をつい買ってしまった経験のある方も多いのではないでしょうか?
以前あるお店でこんな施策を試しました。
そのお店はインナーを販売していて、5千円未満のお買い物で送料がかかります。
例えば、男性向けのインナー(ボトムス)1枚250円のみを購入した場合、当時送料は170円ほど。合計420円になります。
1枚250円のインナーはそこそこ破格で、当時、もっと売れてもよいと思えたコストパフォーマンスでしたが、送料がネックとなっていたせいか、あまり売上が伸びませんでした。
そこで、全く同じ商品を、1枚500円(税・送料込み)にして販売を開始。
すると、それまで売れなかったその商品が飛ぶように売れ始め、ついで買いのお客さんや、送料込み500円の商品でお店のことを知ったお客さんがリピートするようになり、売上は右肩あがりに伸びていったのです。
冷静に考えれば、250円の商品は送料を別で払って購入したほうが実は80円も安いのです。
それなのに、送料込みの価格設定にしたことで、売上があがるというなんとも面白い結果となりました。
1枚250円の商品の利益率はたかが知れているのですが、これをきっかけに他の商品も売上を伸ばすきっかけになった事例です。