ネームサーバーを分かりやすく!DNSとの違いも解説

DNS

ホームページを公開するとき、「ネームサーバー」や「DNS」という言葉をよく聞くけれど、実のところ何なのかよくわからない……ということはありませんか?
この記事では、素人の方でも分かるように「ネームサーバー」と「DNS」について詳しく解説します。

ネームサーバーとDNSの違いを端的に説明するなら

大雑把にいうと、

ネームサーバーとは、DNSレコードを保存、管理する場所のこと、
DNS(ドメインネームシステム)とは、ドメインとIPアドレスをつなぐ仕組みのこと、
そしてDNSレコードとは、ドメインとIPアドレスを結びつけているレコード(1行分のデータ)のこと、

になります。

ではもう少し詳しくみていきましょう。

 

ホームページのURLは仮の姿

ホームページにはURLとIPアドレスの2つがある

ブラウザにURLを入力するとホームページが表示されますが、実はその「URL」は仮の姿です。
ホームページは「IPアドレス」というインターネット上の住所を持っていて、「URL」にアクセスしているようで、実際には「IPアドレス」にアクセスしています。

例えば、検索エンジンのGoogleの場合

URL
https://www.google.com/

IPアドレス
172.217.161.67

ブラウザに「172.217.161.67」を入力するとGoogleが表示されます。

でも、なぜURLとIPアドレスの両方が存在するのでしょうか。

実は、コンピューターはURLを理解できません。
(他の国の言語を理解できないのと同じようなものです)
その代わり、IPアドレスは理解できます。

一方人間は「172.217.161.67」というIPアドレスを見せられても、すぐにGoogleであるとピンとくる人はなかなかいないでしょう。
しかし「google.com」というURLを見ればこれはGoogleであることが予測できます。
ブラウザに入力する際も、番号の入力は間違いが発生しやすく覚えているのも困難ですが、「google.com」なら容易です。

このように、コンピューターと人間、双方に理解できるようホームページはURLとIPアドレスという住所を所有しています。

しかしながらここで矛盾が生じます。
コンピューターは「URL」が理解できないのに、「URL」を入力してもちゃんと本来の住所「IPアドレス」にアクセスし、ホームページを表示してくれます。
なぜ、「URL」を入力するだけでコンピューターはホームページを表示できるのでしょうか?

ホームページが表示される仕組み

ネームサーバーとは

ブラウザに「URL」が入力されると、上記の表にもあるように、次のようなやりとりが行われています。

1)ブラウザのアドレスに「URL」を入力
2)ブラウザは入力された「URL」(ドメイン)のネームサーバーに「IPアドレス」を問い合わせる
3)ネームサーバーが「IPアドレス」をブラウザに返答する
4)ブラウザは、「IPアドレス(Webサーバー)」にホームページのデータを問い合わせる
5)データをもらったブラウザは、ホームページを表示する

ドメインネームシステム(DNS)

上記をご覧の通り、ブラウザに「URL」が入力されると、ネームサーバーやWebサーバーを経て、ホームページのデータが表示されます。

ここで重要なのが「DNS」です。

DNSとは?

DNSはDomain Name System(ドメインネームシステム)の略です。
ドメインをIPアドレスに変換する重要な役割を担います。

例えばブラウザのURL入力欄に「https://www.google.com/」とリクエストがあると「172.217.161.67」というIPアドレスへ変換してくれます。
この仕組みがDNSです。

もしDNSがなければ、URLをIPアドレスへ変換してくれる担当者が不在になります。
そうなると、コンピューターはURLを理解できないため、ブラウザにはIPアドレスを入力する必要があります。

「DNS」についてもう少し詳しくみてみましょう。

DNSを理解する上で必要なこと

DNSの仕組みを理解する上で欠かせない次の3つの構成要素を解説します。

1)レジストラ
2)ネームサーバー
3)DNSレコード

1)レジストラ

例えば

・お名前.com
・Doレジ

など聞いたことがある方も多いと思います。

レジストラはドメインを購入・管理できるところです。
※Webサーバーを契約する際、Webサーバーで一緒にドメインも契約するケースもあると思います。

レジストラで「ネームサーバー」の指定を行うのですが、改めて「ネームサーバー」とは何かをみていきましょう。

2)ネームサーバー

少し話は脱線しますが、まだ携帯電話が普及する前、「ハローページ」という電話帳があったのをご存じでしょうか?
今は廃止されていますが、企業や店舗の他、NTTと契約している個人の名前・住所・電話番号が50音別に記載されている電話帳がありました。
メールやLINEなどのない時代、NTTと電話を契約しても、電話番号を誰かに知らせるには、会って伝えるか手紙を出すなどしか術がなかったのです。
そのため、「ハローページ」という地域で配布される電話帳を頼りに電話番号を調べました。
「タウンページ」という個人以外の企業や商店などのみが掲載されている電話帳もありましたが現在は配布が終了しているようです。

話はそれましたが、ネームサーバーもこの電話帳のような役割を担っています。
実際には電話番号ではなく、「Webサーバー」や「メールサーバー」のアドレスなどが記載されている管理台帳のようなものです。
前述の「ハローページ」などと同じように、「Webサーバー」や「メールサーバー」のアドレスも公開されていなければコンピューターは調べることができません。

そのため、管理台帳となる「ネームサーバー」が必要になるのですが、どこにネームサーバーを置くか、ということを「レジストラ」で設定する必要があり、レジストラ内に置くこともできます。

例えばこんな流れです。

1)ドメインの購入
レジストラでドメインを購入します。

2)ネームサーバーの追加
レジストラの管理画面内に「ネームサーバー」を置かせてもらいます。
「ネームサーバー」を置かせてもらうためには、「ここに置きます」という設定が必要です。

3)DNSレコードの追加
「ネームサーバー」はあくまでも「台帳」です。
何か記載しなければタダの無地のノートです。
「ネームサーバー」に、IPアドレスとドメインをひも付ける「DNSレコード」を追加します。

3)DNSレコード

ここでちょっとややこしいのが「DNS」と「DNSレコード」です。
どちらも「DNS」と名前が付いていますが、「DNS」は仕組みのことで、「DNSレコード」はWebサーバーなどドメインに関する情報です。

レコードにはいくつか種類がありますが、今回はドメインとホームページをひも付ける役割の「Aレコード」について説明します。

Aレコードとは

Aレコードはドメインとホームページのサーバーをひも付けるためのものです。
「A」は「アドレス」の略です。
※「Aレコード」はIPv4アドレスの場合のみで、IPv6アドレスの場合は「AAAAレコード」になります。

前述で説明した通り、「ネームサーバー」内に「DNSレコード」を追加する欄があります。
その中の「Aレコード」の欄に「IPアドレス」を追加する、
という流れです。

なお、「IPアドレス」はインターネット上の住所のようなものと説明しましたが、つまりホームページのデータを管理しているWebサーバーの住所です。

URL入力からホームページが表示されるまでの流れ

おさらいすると、

1.ブラウザにURLが入力される
2.ブラウザはURL(ドメイン)の「ネームサーバー」にアクセスする
3.ブラウザは「Aレコード」(DNSレコード)に記載されている「IPアドレス」(Webサーバー)を教えてもらう
4.ブラウザは「IPアドレス」(Webサーバー)にアクセスし、ホームページのデータをもらう
5.ホームページが表示される

以上となります。

まとめ

ここまでネームサーバーとDNSレコードについて解説してきました。

ホームページの公開やサーバー移管の場面では、いろいろな専門用語が飛び交います。
普段耳慣れない言葉も多く、ひとつ間違うとホームページが表示されない、メールの送受信ができないといった致命的なエラーにもなります。
分からないことはサーバー会社のサポートを利用するのもひとつの手段です。
ただ、サービスによってはサポート不可の場合などもあると思います。

私たち鶴岡製作所では、サーバーの設定に関するご相談も承っております。
設定がうまくできず、どこに聞いたらよいかわからなくて困っていることなどありましたらお気軽にご相談ください。

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