最近テレビCMで「マイカーリース」なんて言葉もよく耳にしますが、一般的にリースとは設備や何かしらの物を、「買う」のではなく、「借りる」ことを指します。
では、「ホームページのリース契約」とはいったいどういうことでしょうか？

「ホームページを借りる？」
「自分では修正したり管理したりできないから、借りる、は正しいのでは？」

いいえ、実は、ホームページはリース契約ができません。

でも、実際にホームページのリース契約は聞いたことがある方もいるかもしれません。
もしかすると、実際に契約された方もいらっしゃるのではないでしょうか？

ホームページのリース契約をしたことがある方なら、こんな経験があるかもしれません。

「今回ご契約いただいた方に、パソコンをプレゼントしています。」
「ホームページご成約のお礼に、お好きな家電をおつけしますよ」

そして、

「後ほどリース会社のほうから契約確認のお電話が入りましたら、パソコンの契約です、とお伝えください。」

と、制作会社から言われた……。

そうなんです、ホームページは「物」ではないので、リース契約はできないため、何か「物」を提供して、書面上はパソコンなどの「物」をリース契約した、ということになっているケースがあるのです。

でも仮にホームページがリース契約できないとしても、初期費用は抑えられているし、毎月管理もしてもらえるし、別に問題ないのでは？とお思いでしょうか？

いいえ、下手をすると長期にわたり、リース契約のループに陥る可能性があります……

リースは基本的に途中解約できません。
もちろん、リースだけでなく、期間縛りの契約サービスはありますので、途中解約の場合、違約金が発生するサービスも多々あるでしょう。
携帯会社の2年縛りが大きな話題にもなりましたね。

リースは3～5年など、比較的長い期間の契約であることが多く、例えば、

月額1万5千円、期間は5年間

そうなると、
1万5千円×12ヵ月×5年

なんと90万という総額になります。

「2年経ったらよきタイミングでリニューアルもできますよ」

こんなことを言う制作会社もいます。

「途中解約はできないはずで、さらに5年契約なのに、2年でリニューアルできるっておかしくない？」

はい、おかしいんです。

もうおわかりでしょうか？

初めに5年で契約をした。

3年目に入る時にリニューアルを勧められ、リニューアルを行うことになり、また契約書を交わした。

でも月々の金額は変わらないからあまり深く考えずに継続した。

実はこれ、最初の2年＋5年で、計7年、リース契約が続いているというわけです。

でも支払う金額は変わらないのに、どうして制作会社はこのようなことができるのでしょうか？

リース契約は契約時にまとまった金額が制作会社に入ります。
つまり、残り3年の残金がある場合でも、新たな契約が取れることでまとまった金額が入り、精算をしても、そこそこ手元にお金が残る……という仕組みで（自転車操業ではありますが）、運営資金を工面している、という状況になるわけです。
また2年後3年後、これが続いたら、いったいいつまで支払いは続くのでしょうか……

基本的には当事者間での解決が基本となりますが、どうしても解決できず困っている。

更新や修正などもほとんど対応してもらえず、ただ支払い続けているだけでどうにかしたいが制作会社が取り合ってくれない。

そんな時は、一度弁護士さんに相談するのがよいかもしれません。

実はこの「ホームページのリース解約」に関するトラブルは多く、あちこちの弁護士さんのサイトでも、トラブル事例をご案内しています。

契約についてはよく分からないし、なんとなく言われるがままに契約してしまったら5年契約のリースだった……

そんなことにならないよう、「初期費用が無料・月額のみ」のサービスについては、契約期間、解約手続きについてなど、事前にしっかり確認しましょう。